PS5でオンラインゲームを楽しんでいる時、突然インターネット接続が不安定になったり、有線LANケーブルを接続しているのに認識されなかったりして困ったことはありませんか？特に対戦ゲームやオンライン協力プレイでは、ほんの少しのラグや接続不良が勝敗を左右してしまうため、安定した有線接続は必要不可欠です。
WiFi接続では電子レンジやスマートフォンなど他の電子機器からの電波干渉を受けやすく、距離やルーターの性能によっても通信速度が大きく変動します。一方、有線接続なら物理的にケーブルでつながっているため、安定した高速通信が可能になります。しかし、いざ有線接続を設定しようとすると「LANケーブルが認識されない」「接続できませんでした」といったエラーが表示されて、思うようにいかないケースが多々あります。
この記事では、PS5の有線接続ができない原因を徹底的に分析し、初心者の方でも安心して実践できる解決方法を段階的に解説していきます。基本的なケーブルの確認から、PS5本体の詳細設定、ルーター側の問題まで、あらゆる角度からトラブルシューティングを行い、必ず有線接続を成功させる方法をお伝えします。
さらに、単に接続するだけでなく、より安定した通信環境を構築するための上級テクニックや、将来的なトラブルを未然に防ぐためのメンテナンス方法についても詳しく説明します。この記事を読み終わる頃には、PS5の有線接続に関するあらゆる問題を自分で解決できるようになり、快適なオンラインゲーム環境を手に入れることができるでしょう。
PS5の有線接続ができない主な原因とは
PS5の有線接続がうまくいかない場合、原因は大きく分けてハードウェア、ネットワーク設定、セキュリティの3つのカテゴリに分類できます。まずは最も頻発するハードウェア関連の問題から詳しく見ていきましょう。
ハードウェア関連の問題
PS5の有線接続がうまくいかない場合、最も多いのがハードウェア関連の問題です。LANケーブル自体の不具合は意外に多く、見た目では分からない内部の断線や接触不良が起きていることがあります。特に、ケーブルを何度も曲げたり引っ張ったりしていると、コネクター部分の金属端子が傷んでしまい、正常な通信ができなくなります。
また、PS5本体のLANポート部分にホコリや異物が詰まっている場合も接続不良の原因となります。本体を横置きで使用している場合、LANポートが下向きになりやすく、細かなゴミやホコリが蓄積しやすい環境になります。定期的な清掃を怠っていると、物理的な接続が不完全になってしまいます。
ルーター側のLANポートにも同様の問題が発生する可能性があります。複数のポートがある場合、特定のポートだけが故障していることもあるため、他のポートでテストしてみることが重要です。ルーター自体の電源が不安定だったり、内部の回路に問題があったりする場合もあります。
ネットワーク設定の問題
PS5のネットワーク設定が適切でない場合も、有線接続ができない原因となります。IPアドレスの設定が間違っていたり、DNSサーバーの情報が正しく設定されていなかったりすると、物理的な接続は成功しても実際にインターネットにアクセスできません。
特に、固定IPアドレスを使用している環境では、IPアドレスの重複や範囲外の設定が問題となることが多いです。ルーターのDHCP機能を無効にしている場合、手動でIPアドレスを設定する必要がありますが、この際に他の機器と同じIPアドレスを設定してしまうと、ネットワーク上で競合が発生します。
また、プロキシ設定が有効になっている場合も接続に影響を与えます。会社や学校のネットワークでプロキシを使用していた経験がある場合、その設定がPS5に残っていることがあります。家庭環境では通常プロキシを使用しないため、この設定が有効になっていると正常な通信ができません。
セキュリティとファイアウォールの影響
ルーターのファイアウォール設定やセキュリティ機能が厳しく設定されている場合、PS5の通信をブロックしてしまうことがあります。特に、ゲーム機に対して制限をかけている場合や、特定のポートを閉じている場合は、オンラインゲームやPlayStation Networkへの接続ができなくなります。
MACアドレスフィルタリング機能が有効になっている場合も問題となります。この機能は登録されたMACアドレスの機器のみネットワークへの接続を許可するセキュリティ機能ですが、PS5のMACアドレスが登録されていないと接続が拒否されます。新しくPS5を購入した場合や、ルーターを交換した場合によく発生する問題です。
さらに、インターネットサービスプロバイダー（ISP）側でゲーム機の通信を制限している場合もあります。一部のISPでは帯域制御やポート制限を行っており、これがPS5の通信に影響を与える可能性があります。
まず確認すべき基本的なチェック項目
トラブルシューティングでは基本的な確認から始めることが鉄則です。複雑な設定に入る前に、物理的な接続状態やケーブルの動作確認を行い、問題の範囲を特定しましょう。
物理的な接続の確認
有線接続のトラブルシューティングでは、まず物理的な接続状態を丁寧に確認することが最も重要です。LANケーブルがPS5本体とルーターの両方にしっかりと接続されているかを確認し、コネクター部分に「カチッ」という音がしてロックされていることを確認してください。
LANケーブル自体の品質も重要な要素です。Cat5e以上の規格のケーブルを使用することが推奨されており、古いCat5ケーブルでは十分な性能が得られない場合があります。ケーブルの長さも重要で、あまり長すぎると信号の減衰が起きて通信品質が低下します。一般的には50メートル以内で使用することが推奨されています。
PS5本体のLANポート周辺にLEDライトがある場合、その状態も確認してください。正常に接続されている場合、緑色やオレンジ色のライトが点灯または点滅します。ライトが全く点灯しない場合は、ケーブルの問題かポートの問題が考えられます。
ケーブルとポートのテスト
LANケーブルの動作確認は、他の機器で同じケーブルを使用してテストすることが最も確実です。パソコンやゲーム機など、確実に動作する機器でケーブルをテストし、正常に通信できるかを確認してください。複数のケーブルがある場合は、それぞれをテストして問題のあるケーブルを特定します。
ルーターのLANポートについても同様にテストを行います。ルーターに複数のLANポートがある場合、異なるポートでPS5を接続してみてください。特定のポートに問題がある場合、他のポートでは正常に動作する可能性があります。全てのポートで問題が発生する場合は、ルーター自体に問題がある可能性が高いです。
さらに、ルーターとモデムの間の接続も確認が必要です。インターネット回線からモデム、モデムからルーターへの接続が正常でない場合、PS5以外の機器でもインターネット接続ができません。他の機器（スマートフォンのWiFiなど）でインターネット接続ができるかを確認し、問題の範囲を特定してください。
電源とリセットの実行
意外に効果的なのが、関連する全ての機器の電源を一度切って再起動することです。PS5本体の完全シャットダウンを行い、ルーターとモデムも電源を切って、30秒以上待ってから順番に電源を入れ直してください。
電源を入れる順序も重要です。まずモデムの電源を入れて完全に起動するまで待ち、次にルーターの電源を入れて安定するまで待ってから、最後にPS5の電源を入れてください。この順序を守ることで、ネットワーク機器が正常な順序で初期化され、接続問題が解決されることが多いです。
PS5のネットワーク設定をリセットすることも有効です。設定メニューから「システム」→「システムソフトウェア」→「リセットオプション」→「設定をリセット」を選択し、ネットワーク設定のみをリセットしてください。この操作により、間違った設定や破損した設定ファイルが初期化され、新しく正しい設定を行うことができます。
PS5本体でのネットワーク設定手順
ハードウェアの確認が完了したら、次はPS5本体でのネットワーク設定を行います。自動設定から始めて、必要に応じて手動設定に移行する段階的なアプローチが効果的です。
基本的な有線接続設定
PS5で有線接続を設定する際は、まずホーム画面から「設定」→「システム」→「コンソール情報」→「ネットワーク設定」の順に進みます。ここで「インターネット接続を設定」を選択し、「有線」を選んでください。
自動設定を試す場合は「かんたん」を選択します。この方法では、DHCPによってIPアドレスが自動的に割り当てられ、DNSサーバーも自動で設定されます。多くの家庭環境では、この自動設定で問題なく接続できます。設定後、接続テストが自動的に実行され、結果が表示されます。
接続テストで「成功」と表示されれば設定完了です。しかし、「失敗」と表示される場合は、手動設定を試す必要があります。エラーメッセージの内容をよく確認し、どの段階で失敗しているかを把握することが重要です。
手動での詳細設定
自動設定が失敗する場合は、手動設定を行います。「カスタム」を選択し、IPアドレス設定から始めます。まず、ルーターの管理画面にアクセスして、DHCP範囲やゲートウェイアドレスを確認してください。
IPアドレス設定では「手動」を選択し、以下の情報を入力します：
- IPアドレス：ルーターのDHCP範囲内で他の機器と重複しないアドレス
- サブネットマスク：通常は255.255.255.0
- デフォルトゲートウェイ：ルーターのIPアドレス
- プライマリDNS：ルーターのIPアドレスまたはパブリックDNS
- セカンダリDNS：代替のDNSサーバーアドレス
DNSサーバーの設定も重要です。ルーターのDNSを使用する場合はルーターのIPアドレスを、パブリックDNSを使用する場合はGoogleの8.8.8.8や8.8.4.4、Cloudflareの1.1.1.1などを設定できます。セカンダリDNSも設定しておくことで、プライマリDNSに問題が発生した際の冗長性を確保できます。
MTU値とプロキシ設定の調整
MTU（Maximum Transmission Unit）値の設定も接続の安定性に影響します。標準的な値は1500ですが、ネットワーク環境によってはより小さな値が適している場合があります。1492や1480といった値を試してみることで、通信の安定性が向上する場合があります。
プロキシサーバーの設定は、通常の家庭環境では「使わない」を選択します。しかし、企業ネットワークや特殊な環境でプロキシサーバーを使用している場合は、適切なプロキシ情報を設定する必要があります。プロキシサーバーのアドレスとポート番号、認証情報が必要になる場合があります。
設定が完了したら、必ず接続テストを実行してください。テスト結果では、インターネット接続、PSNサインイン、通信速度（ダウンロード・アップロード）、NATタイプなどの情報が表示されます。全ての項目が正常であることを確認し、特にNATタイプがタイプ1またはタイプ2になっていることを確認してください。
LANケーブルとルーター側の問題解決
PS5本体の設定でも解決しない場合は、接続機器側に問題がある可能性があります。LANケーブルの品質確認とルーターの最適化を行い、ネットワークインフラ全体を見直しましょう。
LANケーブルの選択と品質確認
PS5で安定した有線接続を実現するには、適切なLANケーブルの選択が重要です。Cat6やCat6A規格のケーブルを使用することで、ギガビット通信に対応した高速で安定した接続が可能になります。古いCat5eケーブルでも基本的には動作しますが、ノイズ耐性や長期的な安定性を考慮すると、新しい規格のケーブルがおすすめです。
ケーブルの長さも性能に影響します。不必要に長いケーブルは信号の減衰や遅延の原因となるため、必要最小限の長さを選択してください。また、ケーブルの品質にも注意が必要です。極端に安価なケーブルは内部の配線や絶縁材の品質が劣る場合があり、通信エラーの原因となることがあります。
ケーブルコネクター部分の金属端子も重要な要素です。金メッキが施されたコネクターは腐食に強く、長期間安定した接続を維持できます。コネクターのツメ部分が破損していないことも確認し、しっかりとロックされることを確認してください。
ルーターの設定確認と最適化
ルーターの設定を確認し、PS5に最適な環境を構築することが重要です。まず、ルーターの管理画面にアクセスし、ファームウェアが最新版に更新されているかを確認してください。古いファームウェアではセキュリティ上の問題があったり、新しい機器との互換性に問題が生じたりする可能性があります。
DHCP設定の確認も重要です。DHCPが有効になっていることを確認し、IPアドレスの配布範囲が適切に設定されていることを確認してください。多くのルーターでは192.168.1.2から192.168.1.254の範囲でIPアドレスを配布しますが、接続機器数が多い場合は範囲を調整する必要があります。
QoS（Quality of Service）機能が利用可能な場合、ゲーム機に優先権を与える設定を行うことで、通信の安定性が向上します。多くの現代的なルーターには「ゲームモード」や「ゲーミング優先」といった設定があり、これを有効にすることでPS5の通信を優先的に処理できます。
ポート開放とUPnPの設定
PS5のオンライン機能を最大限活用するためには、適切なポート設定が必要です。PlayStation Networkやゲームのオンラインプレイでは、特定のTCPおよびUDPポートを使用します。ルーターでUPnP（Universal Plug and Play）機能が有効になっていることを確認し、自動的にポートが開放されるようにしてください。
UPnPが正常に動作しない場合は、手動でポート開放を行う必要があります。PS5で使用する主要なポートには以下があります：
- TCP 80, 443, 3478-3480
- UDP 3478-3479
手動でポート開放を行う場合は、PS5の固定IPアドレスを設定し、そのIPアドレスに対して上記ポートを開放してください。DMZ（Demilitarized Zone）機能を使用してPS5を完全に開放する方法もありますが、セキュリティ上のリスクがあるため、特別な理由がない限り推奨されません。
ポート設定後は、PS5の接続テストを実行してNATタイプを確認してください。理想的にはNATタイプ1（開放）またはNATタイプ2（中程度）が表示されるはずです。NATタイプ3（厳格）の場合は、ポート設定に問題がある可能性があります。
上級者向けトラブルシューティング
基本的な対処法で解決しない複雑な問題については、より高度な診断技術と設定調整が必要になります。ネットワークの深い知識を活用した解決策をご紹介します。
ネットワークパケット解析
上級者の場合、ネットワークパケット解析ツールを使用して、より詳細な問題診断を行うことができます。WiresharkやTcpdumpといったツールを使用して、PS5とルーター間の通信を監視し、パケットロスやエラーの発生状況を確認できます。
パケット解析では、DHCP要求の成功率、DNS解決の応答時間、HTTPSハンドシェイクの成功率などを詳細に確認できます。特に、断続的な接続問題や特定の時間帯にのみ発生する問題の場合、長時間のパケット解析により問題の根本原因を特定できる場合があります。
また、pingコマンドやtracerouteコマンドを使用して、ネットワーク経路上のボトルネックや遅延を特定することも可能です。PS5のIPアドレスに対してpingテストを実行し、応答時間やパケットロス率を確認することで、接続品質を定量的に評価できます。
ファームウェアとドライバーの更新
PS5本体のシステムソフトウェアが最新版に更新されていることを確認してください。システムソフトウェアの更新には、ネットワーク関連の不具合修正や性能向上が含まれることが多く、接続問題が解決される可能性があります。
ルーターやモデムのファームウェア更新も重要です。メーカーのサポートサイトから最新のファームウェアをダウンロードし、適切な手順で更新を行ってください。ファームウェア更新中に電源が切れると機器が故障する可能性があるため、UPS（無停電電源装置）の使用や安定した電源環境での作業が推奨されます。
ネットワークアダプターのドライバー更新については、PS5では自動的に管理されているため、通常はユーザーが手動で行う必要はありません。ただし、特定の互換性問題が発生している場合は、SonyのサポートやPlayStation公式サイトで最新情報を確認することが重要です。
代替DNS設定と最適化
DNS設定の最適化により、接続の安定性と速度を向上させることができます。デフォルトのISP提供DNSサーバーの代わりに、パフォーマンスに優れたパブリックDNSサーバーを使用することを検討してください。
GoogleのDNS（8.8.8.8, 8.8.4.4）は最も広く使用されているパブリックDNSサービスで、高い可用性と応答速度を提供します。CloudflareのDNS（1.1.1.1, 1.0.0.1）はプライバシー保護に重点を置いており、ログを保持しない方針を明示しています。
DNS応答速度をテストするツールを使用して、お住まいの地域で最も高速なDNSサーバーを特定することも可能です。nslookupコマンドやdigコマンドを使用して、各DNSサーバーの応答時間を比較し、最適な設定を見つけてください。複数のDNSサーバーを設定することで、冗長性を確保し、一つのサーバーに問題が発生した場合でも継続的な名前解決が可能になります。
有線接続のメリットと安定性向上のコツ
有線接続の設定が完了したら、その技術的優位性を理解し、さらなる最適化を図ることで、PS5のポテンシャルを最大限に引き出しましょう。
有線接続の技術的優位性
有線接続最大のメリットは、物理的なケーブル接続による安定性です。WiFi接続では電波の干渉、距離による減衰、他の電子機器からのノイズなど、多くの外的要因により通信品質が変動します。一方、有線接続では物理的にケーブルで接続されているため、これらの影響を受けずに安定した通信が可能です。
遅延（レイテンシー）の観点でも、有線接続は大幅に優位です。WiFi接続では電波の送受信処理や暗号化・復号化処理により、数ミリ秒から数十ミリ秒の遅延が発生します。対戦ゲームやリアルタイム性を重視するゲームでは、この遅延が勝敗に直接影響するため、有線接続の低遅延特性は非常に重要です。
帯域幅の安定性も有線接続の重要なメリットです。WiFi接続では複数の機器が同じ電波を共有するため、使用機器数が増加すると帯域幅が分割され、個々の機器の通信速度が低下します。有線接続では専用の物理的な接続により、理論上の最大帯域幅を安定して利用できます。
ゲームプレイにおける実際の効果
オンライン対戦ゲームでは、有線接続による低遅延と安定性が直接的な優位性をもたらします。FPSゲームやレーシングゲームなど、瞬間的な判断と操作が求められるゲームでは、数ミリ秒の遅延差が勝敗を分けることがあります。有線接続により、より正確で即応性の高いゲームプレイが可能になります。
ゲームのダウンロードやアップデート時にも、有線接続の恩恵を実感できます。大容量のゲームファイルをダウンロードする際、WiFi接続では速度の変動により予想以上に時間がかかることがありますが、有線接続では安定した高速でのダウンロードが可能です。
ストリーミング配信を行う場合、上り通信の安定性が特に重要になります。ゲーム配信では高品質な映像と音声を継続的に配信する必要があり、接続の不安定さは配信品質の低下や配信の中断につながります。有線接続により、安定した配信環境を構築できます。
長期的なメンテナンス方法
有線接続を長期間安定して使用するためには、定期的なメンテナンスが重要です。LANケーブルのコネクター部分は定期的に清掃し、酸化や腐食を防いでください。アルコール系の清掃液を使用して、金属端子部分を丁寧に清拭することで、接触不良を防げます。
ケーブルの物理的な状態も定期的に確認してください。ケーブルを過度に曲げたり、重いものの下に敷いたりすると、内部の配線が損傷する可能性があります。ケーブルは適度な余裕を持って配線し、鋭角な曲げや強い圧迫を避けてください。
ルーターやスイッチングハブの清掃も重要です。ファンの吸気口や排気口にホコリが蓄積すると、内部温度が上昇し、機器の性能低下や故障の原因となります。定期的にエアダスターで清掃し、通気口を清潔に保ってください。また、機器の設置場所も重要で、直射日光や高温多湿な場所を避け、適切な通風を確保してください。
よくある質問と回答
PS5の有線接続に関してよく寄せられる質問と、その具体的な解決策をまとめました。実際のトラブル事例を基にした実践的なアドバイスです。
LANケーブルを接続しても認識されない場合はどうすればよいですか？
LANケーブルが認識されない場合、まず物理的な接続を確認してください。ケーブルがPS5本体とルーターの両方にしっかりと接続され、コネクター部分が完全にロックされていることを確認します。次に、異なるLANケーブルでテストし、ケーブル自体に問題がないかを確認してください。
ルーター側の問題も考えられます。他のLANポートでテストし、特定のポートに問題がある場合は、そのポートを避けて使用してください。ルーターの電源を一度切って再起動することで、ポートの初期化が行われ、問題が解決する場合があります。
PS5本体のLANポート部分にホコリや異物が詰まっている可能性もあります。エアダスターを使用して、ポート内部を清掃してください。それでも認識されない場合は、PS5本体のハードウェア故障の可能性があるため、Sonyのサポートに連絡することを検討してください。
接続は成功するがインターネットにアクセスできない場合の対処法は？
物理的な接続は成功しているが、インターネットにアクセスできない場合は、ネットワーク設定の問題が考えられます。まず、PS5の接続テストを実行し、どの段階で失敗しているかを確認してください。DNS解決に失敗している場合は、DNSサーバーの設定を確認し、パブリックDNS（8.8.8.8など）に変更してテストしてみてください。
IPアドレスの設定に問題がある場合は、DHCP設定を確認してください。ルーターのDHCP機能が有効になっているか、IPアドレスの配布範囲が適切に設定されているかを確認します。手動でIPアドレスを設定している場合は、他の機器とのアドレス競合がないかを確認してください。
ファイアウォールやセキュリティ設定が原因の場合もあります。ルーターのファイアウォール設定を確認し、ゲーム機からの通信が制限されていないかをチェックしてください。一時的にファイアウォールを無効にしてテストし、問題が解決する場合は、適切なポート開放やセキュリティ設定の調整が必要です。
有線接続なのに速度が遅い場合の改善方法は？
有線接続でも速度が期待値を下回る場合、複数の要因が考えられます。まず、使用しているLANケーブルの規格を確認してください。Cat5eやCat6以上の規格を使用し、ケーブルの長さが適切（50m以内）であることを確認します。古いケーブルや品質の低いケーブルは、速度低下の原因となります。
ルーターの性能も速度に大きく影響します。古いルーター（100Mbps対応）を使用している場合、ギガビット対応のルーターに更新することで、大幅な速度向上が期待できます。また、ルーターの設置場所や冷却状態も性能に影響するため、適切な環境に設置されているかを確認してください。
インターネット回線自体の問題も考えられます。契約している回線速度と実際の測定値を比較し、大幅な差がある場合はISPに相談してください。回線の品質や混雑状況により、時間帯によって速度が変動することもあります。複数の時間帯で速度測定を行い、パターンを把握することが重要です。
NATタイプが「厳格」になってしまう場合の解決策は？
NATタイプが「厳格（タイプ3）」と表示される場合、ポート開放やUPnP設定に問題があります。まず、ルーターのUPnP機能が有効になっているかを確認してください。UPnP機能により、PS5が必要なポートを自動的に開放できるようになります。
手動でのポート開放が必要な場合は、PS5に固定IPアドレスを設定し、そのIPアドレスに対して必要なポートを開放してください。PlayStation Networkで使用される主要なポートは、TCP 80, 443, 3478-3480とUDP 3478-3479です。
複数のNAT機器が接続されている場合（ダブルNAT）も、NATタイプ厳格の原因となります。モデムとルーターがそれぞれNAT機能を持っている場合、片方をブリッジモードに設定するか、モデムの電源を切ってルーターのみでインターネット接続を行うことで問題が解決する場合があります。
WiFiから有線に切り替える際の注意点は？
WiFi接続から有線接続に切り替える際は、まずPS5の現在のネットワーク設定をメモしておくことをおすすめします。特別な設定（固定IPアドレスやDNS設定など）がある場合、有線接続でも同様の設定が必要になる可能性があります。
切り替え前に、WiFi接続での通信速度や安定性を測定しておくことで、有線接続による改善効果を定量的に確認できます。PS5の内蔵ネットワークテスト機能や、ゲーム内の接続品質表示を使用して、ベースラインを記録してください。
有線接続設定後は、必ず接続テストを実行し、全ての項目が正常に動作することを確認してください。特に、NATタイプとPSNへの接続状況を確認し、オンライン機能が正常に使用できることを確認します。問題がある場合は、段階的に設定を調整し、最適な環境を構築してください。
ルーターを買い替える際の選び方は？
PS5で最適な有線接続を実現するためのルーター選びでは、まずギガビット対応（1000Mbps）であることを確認してください。現代のインターネット回線速度やゲームのデータ量を考慮すると、100Mbpsルーターでは不十分です。複数のギガビットLANポートを搭載したモデルを選択することで、将来的な拡張性も確保できます。
ゲーミング機能を重視したルーターモデルも検討してください。QoS機能、ゲームモード、帯域幅制御機能などが搭載されたルーターでは、ゲーム通信を優先的に処理し、より安定したオンラインゲーム環境を提供できます。一部のハイエンドモデルでは、特定のゲーム機やアプリケーションに最適化されたプリセットも用意されています。
将来性を考慮して、WiFi 6（802.11ax）対応モデルを選択することもおすすめします。現在は有線接続を主に使用する場合でも、スマートフォンやタブレット、その他のIoTデバイスで高速なWiFi接続が利用できるメリットがあります。また、定期的なファームウェア更新サポートがあるメーカーのモデルを選択することで、長期間安全に使用できます。
まとめ：PS5有線接続を確実に成功させるために
PS5の有線接続トラブルを解決するためには、問題を系統的に切り分けて対処することが重要です。物理的な接続確認から始まり、ケーブルとポートのテスト、PS5本体の設定確認、ルーター側の設定調整まで、段階的にアプローチすることで、必ず原因を特定し解決できます。
最も効果的なトラブルシューティングのアプローチは、簡単な確認から始めて、徐々に高度な設定に進むことです。LANケーブルの物理的な確認や機器の再起動といった基本的な対処で解決するケースが多いため、まずはこれらの基本事項を確実に実行してください。問題が解決しない場合は、より詳細な設定調整や上級者向けの診断手法を活用してください。
有線接続が正常に動作するようになったら、定期的なメンテナンスを行うことで、長期間安定した接続を維持できます。ケーブルとコネクターの清掃、ルーターのファームウェア更新、ネットワーク設定の定期的な見直しなどを習慣化することで、トラブルを未然に防ぎ、常に最適なゲーム環境を維持できるでしょう。
安定した有線接続により、PS5のポテンシャルを最大限に活用し、快適なオンラインゲーム体験を楽しんでください。この記事の手順に従って設定を行えば、必ず満足のいく結果を得られるはずです。
