日本語の「づらい」と「ずらい」は、使い分けに戸惑うことが多いですね。
例えば、「生きづらい」と「生きずらい」、「わかりづらい」と「わかりずらい」、「行きづらい」と「行きずらい」など、日常会話でしばしば使うこれらの表現がどちらが正しいか迷うことがあります。
この記事では、これらの疑問を解消し、正しい使い方と意味の違いについてわかりやすく説明します。
「づらい」と「ずらい」の正しい使用法
「づらい」と「ずらい」では、基本的に「づらい」が正しい表現とされています。
例えば「聞こえづらい」という言葉は、「聞こえる」と「つらい(辛い)」という言葉から成り立っています。
つまり、「聞こえることが辛い」という意味で、「ずらい」という表現はここでは使用しません。
良く使う表現例
「づらい」と「ずらい」を使う際に戸惑うことが多い表現の例を10個紹介します。
- 話しづらい vs 話しずらい
「この話題は話しづらい」と言いたいとき、どちらの表現が正しいのか迷うことがあります。通常は「話しづらい」が正しい表現です。 - 見分けづらい vs 見分けずらい
似たようなものが多くて区別がつきにくい状況を表すとき、「この二つは見分けづらい」という表現が一般的ですが、「ずらい」と誤って使うこともあるかもしれません。 - 食べづらい vs 食べずらい
形や大きさが原因で食べにくい場合に、「このリンゴは食べづらい」と言いますが、「食べずらい」と表現してしまうことがあります。 - 教えづらい vs 教えずらい
特定の技術や理論が複雑で説明が難しい場合、「この内容は教えづらい」と言うのが適切です。 - 聞きづらい vs 聞きずらい
環境音が大きくて相手の声が聞き取りにくい時に、「この場所は聞きづらい」と表現しますが、「聞きずらい」と間違えることもあります。 - 読みづらい vs 読みずらい
字が小さい、または筆跡が悪いために読みにくいとき、「この文字は読みづらい」というのが正しい表現です。 - 扱いづらい vs 扱いずらい
機械が複雑で使いにくい場合や、人間関係が微妙で接しにくい場合に、「この機械は扱いづらい」または「彼とは扱いづらい」と使います。 - 書きづらい vs 書きずらい
ペンがうまく機能しない、または状況が不適切で書くのが困難な場合、「このペンは書きづらい」と表現するのが一般的です。 - 運びづらい vs 運びずらい
大きさや重さが原因で物を運ぶのが難しい時、「この荷物は運びづらい」と言いますが、誤って「運びずらい」と言うこともあるでしょう。 - 判断づらい vs 判断ずらい
情報が不足していたり、状況が複雑であるために判断が難しい場合、「この問題は判断づらい」と表現しますが、間違えて「判断ずらい」と使うことがあります。
使い分けに迷った際の対処法
「やりずらい」と「やりづらい」のどちらを使うか迷ったときは、基本的に「やる」と「つらい(辛い)」という言葉に分解して考えてみましょう。
「やることが辛い」という意味になるため、「づらい」が適切です。
興味深い事実
「辛い」という漢字は、意味によって「つらい」とも「からい」とも読むことができます。言葉の使い方によって、読み方が変わるのは日本語の面白い特徴の一つです。
「づらい」と「ずらい」の意味の違い
「づらい」と「ずらい」の意味は基本的には同じですが、公式な文書や教育現場では「づらい」という表記が一般的です。
これは「〇〇+辛い」という形式で「づらい」を用いるという慣習に基づいています。
検索時の注意点
パソコンで入力する際は、「ずらい」と打っても自動的に「づらい」に訂正されることが多いですが、スマートフォンやタブレットではそうならないこともあります。
そのため、特にSNSなどで「ずらい」という表記を見かけることがありますが、正しい表現を使う必要がある際には、自動変換された後の文章を読み直して、間違いは訂正するようにしましょう。
「づらい」と「ずらい」で迷う際の対処法まとめ
「づらい」と「ずらい」で迷った場合、一般的には「づらい」の使用が推奨されています。
ただし、日常会話で「ずらい」を使っても間違いではないという認識も広まっています。言語は使う人々とともに進化していくため、これからもこの使い分けに注目し、変化を見守っていくことが大切です。