SNS上で「+181」から始まる電話の着信に関する報告が相次いでいます。この不審な国際電話は株や投資に関する勧誘を装った詐欺の可能性があると消費者庁や警察庁が注意喚起しています。
この記事では、「+181」で始まる国際電話の特徴と、もし着信があった場合の一般的な対処法、さらに事前に設定できるブロック方法について解説します。情報セキュリティに関する理解を深めるために、参考情報としてご覧ください。
「+181」で始まる国際電話とは何か【最新情報2025年】
2025年5月現在、多くのユーザーが「+181」から始まる電話番号からの着信を報告しています。これらの電話は一般的な迷惑電話とは異なり、国際電話を装って日本の携帯電話にかけてくる特徴があると報告されています。
消費者庁の発表によると、2024年末から2025年にかけて「+181」からの着信報告数が増加傾向にあり、主に株取引や投資に関する勧誘を目的としている事例が確認されているとのことです。
これらの電話は単なるワン切りではなく、数分間鳴り続けることが特徴とされており、通話内容は主に以下のような報告があります:
- 株取引をしているかどうかの確認
- 株に関心があるかどうかの質問
- 「投資情報」があるという勧誘
- 「限定的な投資機会」への参加の誘い
国民生活センターの調査によると、この種の不審な電話は応答したユーザーに対して追加の連絡が行われるケースがあるとされています。
「+181」電話番号の正体と発信元国の特定方法
「+181」で始まる電話番号は一見するとアメリカからの国際電話のように見えますが、実際はそう単純ではないようです。国際電話の仕組みについて参考情報をご紹介します。
「+181」の国番号について
「+181」は国番号「+1」(アメリカ・カナダ)に続く「81」という番号が組み合わさったものです。スマートフォンの画面にも「アメリカ合衆国」からの着信と表示されることがあるため、アメリカから電話がかかってきていると思われる場合があります。
総務省の情報によると、「+181」という番号は必ずしもアメリカから発信されているとは限らないとされています。現代の通信技術では、IP電話やVoIPアプリを使用することで、世界中のどこからでも任意の電話番号で発信することが可能だからです。つまり、日本国内から「+181」という番号を使って電話をかけることも技術的には可能です。
国際電話番号の見分け方
一般的によく見かける国際電話番号の国番号には以下のようなものがあります:
国際電話番号 | 国名 |
---|---|
+1 | アメリカ(本土)・カナダ |
+44 | イギリス |
+61 | オーストラリア |
+86 | 中国 |
+82 | 韓国 |
+81 | 日本 |
+7 | ロシア |
+33 | フランス |
+49 | ドイツ |
+39 | イタリア |
国際電話番号の最初の1〜3桁は、発信者の地域を示す指標になります。例えば:
- アジア地域は「8」または「9」で始まることが多い
- ヨーロッパの多くの国々は「3」または「4」が使われている
- 北米は「1」で始まる
国際電話番号が使われる理由
国民生活センターの報告によると、不審な国際電話番号が使われる理由として以下のような点が指摘されています:
- 追跡を複雑にする可能性:国境をまたいだ通信は捜査が複雑になることがある
- 海外からの電話を装う目的:海外の企業や機関からの連絡に見せかける場合がある
- 国際通話料金の問題:国際電話に折り返すと通常より高額な通話料が発生する場合がある
これらの情報は、あくまで参考としてご活用ください。
なぜ「+181」からの電話に注意が必要なのか
「+181」から始まる電話番号に関しては、いくつかの注意点が指摘されています。これらの特徴を知ることで、不審な着信に対する認識を深めることができるかもしれません。
公的機関からの注意喚起
警察庁や消費者庁は公式サイトにおいて、「+」から始まる国際電話番号からの不審な電話に関する注意喚起を行っています。消費者庁の発表によると、2023年7月以降、「+1」や「+44」といった国際番号からの着信に関する相談が全国の消費生活センターに寄せられているとのことです。
警察庁の統計情報によれば、2025年の報告では、国際電話番号を使った不審な電話は前年と比較して増加傾向にあり、特に投資や金融サービスに関する内容が含まれているケースがあるとされています。
不審電話の一般的な特徴
「+181」からの電話に以下のような特徴がある場合、注意が必要かもしれません:
- 予期せぬ着信:事前の連絡なく、海外から電話がかかってくることは比較的少ないとされています
- 投資や金融に関する話題:突然の投資の勧誘には一般的に慎重な検討が必要です
- 個人情報の確認要求:名前や住所、銀行口座情報などの個人情報を確認される場合
- 緊急性の強調:「今だけ」「期限が迫っている」などと急いだ対応を求められる場合
- 不自然な日本語:海外からの電話を装うために、意図的に不自然な日本語が使われる場合があります
相談事例の紹介
国民生活センターによると、2025年4月に「+181」からの電話に関する相談事例として、関東地方の60代の方が「配当が期待できる海外株式」への投資を勧められたという報告があったそうです。
また、2025年2月には東北地方の40代の方が「+181」からの電話で「サイト利用料金の未納」について案内を受け、指示に従って電子マネーを購入したという相談も寄せられたとのことです。
消費者庁は、知らない番号や非通知からの電話については慎重に対応することを推奨しています。
「+181」電話を受けた場合の一般的な対応方法
「+181」などの国際電話を受けた場合の対応について、専門家や消費者団体が推奨する一般的な方法をご紹介します。
着信があった場合の参考対応
「+181」からの着信に気づいた場合、消費者庁が推奨する対応は次の通りです:
- 応答せずに様子を見る:不審な番号からの着信には応答しないという選択肢があります
- 着信履歴があっても折り返し電話はしない方が良い場合があります:国際電話料金が発生する可能性があります
- 不審な番号は着信拒否設定を検討する:後述する方法で着信拒否設定ができます
- 家族や知人と情報を共有する:特に高齢者は不審な電話の標的になりやすいとされています
海外に知り合いがいる場合の確認ポイント
もし海外に知人や家族がいる場合は、以下のポイントを参考にしてください:
- 事前連絡の有無:通常は電話をかける前にメールやSNSで連絡がある場合が多いとされています
- 番号の確認:知人の電話番号や居住国の国番号を事前に把握しておくことが推奨されています
- 時間帯の確認:時差を考慮すると、深夜や早朝に電話がかかってくる可能性は比較的低いとされています
- アプリの利用状況:海外の知人との連絡には、WhatsAppやLINEなどの無料通話アプリが利用されることが多いようです
電話に出た場合の対応例
国民生活センターによると、不審な国際電話に出た場合には、以下のような対応が考えられるとされています:
- 個人情報の提供は控える:名前や住所などの個人情報を求められても、提供は慎重に検討するとよいでしょう
- はっきりとした受け答えを避ける:「はい」「いいえ」の明確な返答は録音される可能性があるとの指摘もあります
- 不審に感じたら通話を終了する選択肢もある:違和感を覚えたら、通話を終了することも一つの対応方法です
- 不審なメッセージのURLは開かない:通話後に届いたメッセージ内のURLはクリックしない方が無難かもしれません
- 不安を感じた場合は消費生活センターに相談する:心配な場合は専門の相談窓口に問い合わせることができます
警察庁の情報によると、「+181」からの着信後に投資関連のメッセージが送られてくる事例も報告されているとのことです。不審なメッセージには返信せず、必要に応じて送信者をブロックするという対応も考えられます。
スマホで設定できる国際電話着信対策の方法
「+181」などの不審な国際電話からの着信に対応するため、スマートフォンには着信拒否などの設定機能があります。機種別の設定方法をご紹介します。
iPhoneでの国際電話着信設定方法
iPhoneでは、個別の番号を着信拒否する方法と、国際電話全般に対応する設定方法があります。
特定の番号を着信拒否する設定方法:
- 「電話」アプリを開く
- 下部のメニューバーから「履歴」をタップ
- 設定したい「+181」からの着信履歴の右側にある「ⓘ」(情報)ボタンをタップ
- 画面を下にスクロールし、「この発信者を着信拒否」をタップ
- 確認画面で「連絡先を着信拒否」をタップ
知らない番号からの着信に対する設定方法(iOS 16以降):
- 「設定」アプリを開く
- 「電話」をタップ
- 「着信拒否と識別」をタップ
- 「サイレンスモード設定」から「知らない番号を着信拒否」をオンにする
この設定を有効にすると、連絡先に登録されていない番号からの着信は通知されず、着信履歴にのみ表示されるようになります。
Androidでの国際電話着信設定方法
Androidスマートフォンでも、不審な国際電話に対応する設定が可能です。
特定の番号を着信拒否する設定方法:
- 「電話」アプリを開く
- 右上の「︙」(その他)アイコンをタップ
- 「通話履歴」または「最近の通話」を選択
- 設定したい「+181」の番号を長押し
- 表示されるメニューから「ブロック」または「ブロックして迷惑電話として報告」を選択
国際電話全般に対応する設定方法:
- 「電話」アプリを開く
- 右上の「︙」(その他)アイコンをタップ
- 「設定」を選択
- 「着信拒否設定」または「着信ブロック」をタップ
- 「指定した番号」または「番号の管理」を選択
- 「+」から始まる番号パターンを追加できる場合があります
※ Android機種によって設定方法が異なる場合があります。詳細は各端末の取扱説明書をご確認ください。
通信キャリアのサービス
各通信キャリアでも迷惑電話対策サービスを提供しています。これらを活用することで、不審な電話への対応に役立つ可能性があります。
- ドコモ:「迷惑電話ストップサービス」(各種条件あり)
- au:「迷惑電話撃退サービス」(料金プランにより異なる)
- ソフトバンク:「迷惑電話ブロック」(料金プランにより異なる)
これらのサービスを利用すると、通信キャリアが把握している迷惑電話リストに基づいた対応が可能な場合があります。設定方法は各キャリアの公式サイトやお客様センターでご確認ください。
よくある質問:「+181」電話に関するQ&A
「+181」からの電話について、よく寄せられる質問と専門家の見解をまとめました。
Q1: +181の電話に出た場合、個人情報は漏れる可能性はありますか?
A: 国民生活センターによると、電話に出ただけでは個人情報が直ちに漏れることは少ないとされていますが、通話中に名前や住所、生年月日などの情報を話してしまうとリスクが生じる可能性があります。また、総務省は「はい」という音声が録音される場合もあることを指摘しています。不審な電話では会話を控えめにするという選択肢もあります。
Q2: ワン切りと長く鳴る電話、それぞれどのような特徴がありますか?
A: 消費者庁の資料によれば、これらは異なる特徴を持つとされています。ワン切りは折り返しを誘う「国際ワン切り」と呼ばれる手法に利用される場合があり、長く鳴る電話は直接会話して個人情報を聞き出したり、投資などを勧誘したりする目的である可能性が指摘されています。どちらの場合も応答や折り返しは慎重に検討するのが賢明かもしれません。
Q3: 国際電話に関する最近の傾向はどのようなものですか?
A: 2025年の消費者庁の発表によると、以下のような報告が増えているとのことです:
- 企業のカスタマーサポートを装った「アカウント停止」の連絡
- 「キャッシュレス決済の利用確認」を理由にした情報確認
- 「未納料金がある」という内容の連絡
- 「投資情報」を持ちかける内容
- 「海外宝くじの結果」に関する連絡
Q4: 着信履歴に残っている+181の番号はどうしたらよいですか?
A: 着信履歴の取り扱いについては個人の判断によります。消費者庁は着信履歴を活用して着信拒否設定をすることも一つの方法として紹介しています。同じ番号からの再着信が気になる場合は、着信拒否設定を検討するとよいかもしれません。なお、消費生活センターに相談する際には、着信履歴が参考情報になる場合もあります。
Q5: +181以外にも注意すべき国際電話番号はありますか?
A: 警察庁の情報によると、以下の国番号からの不審な着信報告も寄せられているとのことです:
- +1(アメリカ・カナダ)
- +44(イギリス)
- +61(オーストラリア)
- +234(ナイジェリア)
- +852(香港)
- +65(シンガポール)
特に「+1」から始まる番号は注意喚起の対象となっている場合が多いようです。
Q6: 不審な電話について相談したい場合、どこに問い合わせるとよいですか?
A: 不審な電話について相談できる公的な窓口としては、以下のような機関があります:
- 消費者ホットライン: 188(いやや!)
- 国民生活センター:相談窓口
- 各通信キャリアのお客様センター:不審な電話番号の報告受付
専門機関に早めに相談することで、適切な情報やアドバイスを受けられる可能性があります。
【まとめ】+181電話に関する注意点
「+181」で始まる国際電話に関して、専門家や関係機関が指摘する注意点をまとめました。
1. 見知らぬ国際電話への対応
消費者庁は、「+181」などの見知らぬ国際電話番号からの着信には慎重に対応することを推奨しています。海外に知り合いがいる場合でも、事前連絡なく突然かかってくる国際電話については注意が必要かもしれません。
2. 電話に出た場合の対応について
もし電話に出た場合は、個人情報の提供には慎重になり、不審に感じたら通話を終了するという選択肢もあります。国民生活センターは、相手の話をすぐに信用せず、判断を急がないよう呼びかけています。
3. 着信履歴への対応
着信履歴に残っている「+181」などの番号に折り返し電話をすると、国際電話料金が発生する場合があります。総務省は、知らない番号への折り返し電話は慎重に検討するよう情報提供しています。
4. スマートフォンの機能活用
本記事で紹介したiPhoneやAndroidの着信拒否設定を活用して、不審な国際電話からの着信に対応することも一つの方法です。スマートフォンの取扱説明書や公式サポートサイトで、最新の設定方法を確認することをおすすめします。
5. 情報共有の重要性
特に高齢者は不審な電話の対象になりやすいとされているため、家族や知人と「+181」からの電話について情報を共有することが有効かもしれません。消費者庁は、不審な電話に関する知識の共有が被害防止につながる可能性があるとしています。
「+181」からの国際電話には様々な特徴があり、消費者庁や警察庁などの関係機関も注意喚起を行っています。この記事で紹介した情報を参考に、不審な電話への対応を検討してみてください。最新の情報については公的機関の発表を確認することをおすすめします。
皆さまのデジタルライフの参考になれば幸いです。
※本記事は2025年5月現在の情報に基づいて作成されています。最新の情報については、警察庁や国民生活センターなどの公式情報をご確認ください。本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の対応方法を推奨するものではありません。状況に応じた適切な判断をお願いいたします。