電話をかけた際に「ツーツーツー」と3回鳴ってすぐに切れる現象に困っていませんか?この問題は着信拒否設定や留守番電話設定、通話中状態など様々な原因で発生します。本記事では、電話が3回で切れる原因から具体的な対処法まで、機種別・キャリア別に詳しく解説します。
電話が3回で切れる基本的な仕組み
電話が3回のコール音で切れる現象は、通信キャリアや端末の設定によって制御されています。この仕組みを理解することで、適切な対処法を選択できるようになります。
3コールで切れる設定とは
3コール設定とは、着信時に指定された回数(通常3回)呼び出し音が鳴った後、自動的に通話を切断したり留守番電話に転送したりする機能です。この設定は以下の目的で使用されます:
- プライバシー保護: 不要な電話を自動的に遮断
- バッテリー節約: 長時間の呼び出しによる電力消費を防止
- 業務効率化: ビジネス用途での迅速な対応切り分け
多くの場合、発信者には「ツーツーツー」という話中音が聞こえ、実際には相手の端末で着信音が鳴っていないケースもあります。
キャリア別の呼び出し回数設定
各通信キャリアでは、デフォルトの呼び出し回数が異なります:
キャリア | デフォルト設定 | 変更可能範囲 |
---|---|---|
ドコモ | 15秒(約6回) | 5〜30秒 |
au | 18秒(約7回) | 3〜30秒 |
ソフトバンク | 16秒(約6回) | 5〜30秒 |
楽天モバイル | 20秒(約8回) | 5〜30秒 |
※コール回数は1回あたり約2.5秒で計算
これらの設定は、各キャリアのマイページや電話設定から変更可能です。
ツーツーツー音が鳴る5つの主な原因
ツーツーツー音で電話が切れる原因は多岐にわたります。以下の原因を順番に確認することで、効率的に問題を解決できます。
相手が通話中の場合
最も一般的な原因は、電話をかけた相手が既に他の人と通話中であることです。
特徴
- 発信直後からツーツーツー音が鳴る
- 時間を置いて再度かけ直すと繋がることが多い
- LINE通話やSkypeなどのIP電話でも同様に発生
確認方法
- 数分後に再度発信してみる
- 別の連絡手段(メール、LINE等)で相手の状況を確認
- 相手の通話履歴に着信記録が残っているか確認
着信拒否設定の場合
相手が意図的または誤って着信拒否設定をしている場合、発信者には話中音が聞こえます。
特徴
- 常に同じタイミングで切れる(3回前後)
- 時間帯に関係なく同じ現象が続く
- 相手の着信履歴に記録が残らない
判別方法
- 非通知設定で発信してみる(拒否されていない場合は繋がる可能性)
- 別の電話番号から発信してテストする
- 共通の知人を通じて確認する
電源オフ・圏外の場合
相手の端末が電源オフまたは圏外エリアにある場合の音のパターンです。
特徴
- 「お客様の電話は電源が入っていないか…」などのアナウンス後にツーツーツー音
- または直接ツーツーツー音が鳴る(キャリアにより異なる)
対処法
- 時間を置いて再度発信
- メールやSNSでの連絡を試す
- 緊急時は別の連絡手段を確保
留守番電話設定の場合
留守番電話サービスの設定により、指定回数のコール後に自動転送される場合があります。
パターン別の音の違い
- 留守番電話ON: コール音→アナウンス→録音開始音
- 留守番電話OFF: コール音→ツーツーツー音で切断
- 転送設定: コール音→転送先へ接続
回線混雑・通信障害の場合
通信キャリア側の問題により、通話が成立しない場合があります。
特徴
- 複数の相手にかけても同様の現象が発生
- 特定の時間帯(夕方、災害時等)に集中して発生
- 自分の端末の発信も制限される
確認方法
- キャリア公式サイトで障害情報をチェック
- 他のキャリアの端末で発信テスト
- 固定電話から発信してみる
※注意: 災害時や緊急事態における回線混雑は、緊急通話の優先確保のために意図的に制御されている場合があります。一般通話の制限は公共の安全確保のための措置です。
【機種別】3回で切れる設定の確認・変更方法
端末の種類によって設定方法が異なります。以下で詳しい手順を解説します。
iPhone(iOS)での設定変更
iPhoneでは「設定」アプリから着信設定を変更できます。
基本設定の確認手順
- 「設定」→「電話」を開く
- 「着信拒否設定とブロック」を確認
- 「おやすみモード」の設定を確認
- 「通話時間制限」の設定を確認
留守番電話設定の変更
- 電話アプリを開く
- 「留守番電話」タブを選択
- 「カスタム」→「録音時間」で設定変更
- または各キャリアの留守番電話設定番号に発信
キャリア別設定番号
- ドコモ: 1417
- au: 1417
- ソフトバンク: 1417
- 楽天モバイル: 1417
Android端末での設定変更
Android端末では機種により設定場所が若干異なりますが、基本的な流れは共通です。
一般的な設定手順
- 「設定」→「アプリと通知」→「通話」
- 「着信拒否」または「ブロック」設定を確認
- 「通話設定」→「留守番電話」で転送設定を確認
Galaxy端末の場合
- 「電話」アプリ→「︙」(メニュー)→「設定」
- 「通話ブロック」で拒否設定を確認
- 「通話転送」で留守番電話設定を変更
Xperia端末の場合
- 「設定」→「音設定」→「着信音とバイブレーション」
- 「通話設定」→「着信拒否設定」を確認
- キャリア提供の設定アプリも併用
固定電話での設定変更
固定電話の場合、電話機本体の設定とNTTなどの回線事業者の設定の両方を確認する必要があります。
電話機本体の設定
- 電話機の「機能」または「設定」ボタンを押す
- 「着信設定」または「呼出回数設定」を選択
- 呼び出し回数を変更(通常1〜9回まで設定可能)
NTT回線での設定変更
- ナンバーディスプレイ: 136
- 迷惑電話おことわりサービス: 144
- ボイスワープ(転送サービス): 142
すぐできる対処法とトラブルシューティング
問題が発生した際に、まず試すべき対処法を発信者側と受信者側に分けて解説します。
発信者側でできる対処法
電話をかける側で試せる対処法は以下の通りです。
即座に試せる方法
- 時間を置いて再発信: 5〜10分後に再度かける
- 非通知設定で発信: 186を番号の前につけて発信
- 別の回線から発信: 固定電話や別のキャリアの端末を使用
- SMS・メール送信: 電話以外の方法で連絡を取る
設定の確認・変更
- 発信制限の確認: 自分の端末で発信制限がかかっていないか確認
- アプリの干渉確認: 通話アプリや通話録音アプリが影響していないか確認
- ネットワーク設定リセット: 通話品質が全般的に悪い場合
段階的なトラブルシューティング
Step 1: 再発信(5分後)
↓ 解決しない場合
Step 2: 非通知発信
↓ 解決しない場合
Step 3: 別回線から発信
↓ 解決しない場合
Step 4: キャリアサポートに連絡
受信者側でできる対処法
電話を受ける側で確認すべき設定と対処法です。
設定確認の優先順位
- 着信拒否設定の解除
- 設定→電話→着信拒否とブロック
- 不要な番号が登録されていないか確認
- おやすみモード・集中モードの確認
- 時間指定や特定の連絡先のみ許可設定になっていないか
- 自動設定が有効になっていないか
- 留守番電話設定の見直し
- 呼び出し回数が短すぎないか
- 留守番電話が無効になっていないか
- 通話アプリの設定確認
- サードパーティ製通話アプリの干渉
- 迷惑電話ブロックアプリの誤動作
緊急時の一時的対処法 重要な電話を待っている場合の緊急措置:
- 一時的に着信拒否設定をすべて解除
- おやすみモード・集中モードを無効化
- 留守番電話を一時的に無効化
- 端末の再起動
キャリア別サポート窓口
問題が解決しない場合の各キャリアサポート情報です。
ドコモ
- 一般電話: 0120-800-000
- ドコモ携帯: 151(無料)
- オンラインサポート: My docomo
- 営業時間: 9:00〜20:00(年中無休)
au
- 一般電話: 0077-7-111
- au携帯: 157(無料)
- オンラインサポート: My au
- 営業時間: 9:00〜20:00(年中無休)
ソフトバンク
- 一般電話: 0800-919-0157
- ソフトバンク携帯: 157(無料)
- オンラインサポート: My SoftBank
- 営業時間: 9:00〜20:00(年中無休)
楽天モバイル
- 一般電話: 050-5434-4653
- 楽天モバイル: 1515(無料)
- オンラインサポート: my 楽天モバイル
- チャットサポート: 24時間対応
よくある質問(FAQ)
Q: 電話が必ず3回で切れるのはなぜですか?
A: 3回で切れる主な原因は以下の通りです:
- 相手の留守番電話設定が3回転送に設定されている
- 着信拒否設定により自動で切断されている
- 相手が通話中で、キャリアの設定により3回で切断される
- 端末の省電力設定により短時間で切断される
解決には相手の設定確認が必要ですが、発信者側では非通知発信や別回線からの発信で回避できる場合があります。
Q: ツーツーツーとプープープーの違いは何ですか?
A: 音の違いとその意味:
- ツーツーツー: 通話中、着信拒否、電源オフなどで通話が成立しない状態
- プープープー: 回線混雑やネットワーク障害による接続不可状態
- ツー・ツー・ツー(間隔が長い): 相手の電話が鳴っているが応答がない状態
音のパターンで原因をある程度特定できるため、対処法を選択する際の参考になります。
Q: iPhone同士でもツーツーツーで切れることはありますか?
A: はい、iPhone同士でも以下の理由で切れることがあります:
- FaceTime通話中の場合
- 集中モード(旧おやすみモード)が有効
- 連絡先に登録されていない番号の着信拒否設定
- iOS設定の「不明な発信者をサイレント」が有効
iMessage経由で連絡を取るか、連絡先への登録を依頼することで解決できます。
Q: 固定電話から携帯電話にかけても3回で切れます。原因は?
A: 固定電話から携帯への発信で切れる原因:
- 携帯電話側の固定電話着信拒否設定
- 非通知着信拒否(固定電話が非通知設定の場合)
- キャリアの迷惑電話フィルタサービス
- 通話料金未払いによる発信制限
固定電話で「186」をつけて発信(番号通知)することで改善する場合があります。
Q: 会社の電話が3回で切れて業務に支障があります。どうすれば?
A: ビジネス利用での対処法:
- 即効性のある対策
- 複数回線からの同時発信
- 事前のメール・チャット連絡
- 会議システム(Zoom、Teams等)の活用
- 根本的な解決策
- 取引先との連絡先相互登録
- ビジネス専用回線の導入検討
- IP電話システムの導入検討
- キャリアの法人サポートへの相談
※重要なビジネス通話や契約に関わる電話については、必ず複数の連絡手段を確保し、通信事業者の法人向けサポートにご相談することをお勧めします。
Q: 時間帯によって切れやすさが変わるのはなぜ?
A: 時間帯による影響の要因:
- 夕方〜夜: 回線混雑による接続率低下
- 昼休み時間: 業務用電話の集中
- 災害時: 緊急通話の優先による一般通話制限
- 深夜・早朝: 相手のおやすみモード設定
※災害時の通話制限は、救急・消防・警察などの緊急通話を優先するための重要な仕組みです。このような場合は安否確認にはSNSや災害用伝言ダイヤル(171)の活用をお勧めします。
通常時の回線混雑では、時間をずらすか、メール等の代替手段を併用することを推奨します。
【まとめ】電話が3回で切れる「ツーツーツー」の謎を解決
電話が「ツーツーツー」と3回鳴って切れる現象は、着信拒否設定、留守番電話設定、通話中状態、通信障害など様々な原因で発生します。
問題解決の基本ステップ
- 時間を置いて再発信
- 非通知設定での発信テスト
- 別回線からの発信確認
- 相手の設定確認(可能な場合)
- キャリアサポートへの相談
重要なポイント
- 音のパターンで原因をある程度特定可能
- 機種・キャリア別に設定方法が異なる
- 緊急時は複数の連絡手段を確保する
- ビジネス利用では事前の連絡体制整備が重要
免責事項 本記事は一般的な技術情報の提供を目的としており、すべての状況での解決を保証するものではありません。緊急通話(110番、119番等)に関する問題や、重要なビジネス通話については、必ず通信事業者の公式サポートにご相談ください。また、災害時の通信制限は公共の安全確保のための措置であることをご理解ください。
この記事の情報を参考に、状況に応じた適切な対処法を選択してください。問題が継続する場合は、遠慮なく各キャリアのサポート窓口にご相談することをお勧めします。